その筋肉とは、骨盤底筋(こつばんていきん)です。
実は、ここをきたえると、女性にとって嬉しいことがたくさんあるのです。
今日は、骨盤底筋という筋肉のある場所とはたらき、鍛えかたについて私なりにまとめました。
もしあなたのまわりに困っている人がいたら、ぜひ教えてあげてください！
骨盤底筋って何？
女性の骨盤の底には、尿道と肛門のほかに、産道(膣)という大きな穴があいています。
下のイラストをごらんください。
ピンク色の部分が、骨盤の下の部分をハンモックのように支えている「骨盤底筋」とよばれる筋肉です。
「骨盤底筋」とは骨盤の底にある筋肉の総称です。
尿道、膣、肛門のまわりを恥骨尾骨筋(ちこつびこつきん)がぐるっとおおい、そのほかに腸骨尾骨筋(ちょうこつびこつきん)、尾骨筋(びこつきん)、梨状筋(りじょうきん)が骨盤についています。
もっと簡単に理解するため、下のイラストをごらんください。
骨盤を下から見たところです。
ひし形をイメージしましょう。
坐骨がひし形の横の２つの頂点、恥骨が前の頂点、尾骨が後ろの頂点です。
骨盤底筋は、骨盤のなかにある臓器である「膀胱」や「子宮」、「腸」をその４点から出る筋肉で支えているのです。
骨盤底筋が衰えると、どうなるの？
では、この骨盤底筋が衰えると、どんな症状があらわれるのでしょうか？
- 尿もれ
- 子宮脱 など
尿もれは、咳やくしゃみ、大笑い、重い荷物を持ったりして腹圧がかかると意思に反して尿が少し出てしまう症状です。
子宮脱は、出産や便秘、重い荷物を持つなどにより長いあいだ腹圧がかかることで、骨盤底筋やその神経が傷つけられ、膣の前や後ろの筋肉がゆるんでしまい膀胱や子宮、直腸が体の外へ出てしまう症状です。
妊娠、出産などで骨盤底筋に負担がかかることが多いのも原因のひとつかもしれません。
３０代の未婚の女性でも尿もれや子宮脱で悩む人がいますし、どの世代の女性にとっても大切な問題であると言えるでしょう。
骨盤底筋を鍛えるメリット
骨盤を鍛えると、次のようなメリットがあります。
- 骨盤のなかの内臓がしっかり支えられるので、尿もれや子宮脱が改善できる
- 体のなかの筋肉(コア)が鍛えられるので、下腹がスッキリする
骨盤底筋は何歳からでも鍛えることができるので、年齢が高いことや症状があることであきらめたりせず、トライしてみてください！
実際に年齢が高く、すでに尿もれの症状がある人でも、毎日骨盤底筋のトレーニングをすればかなり症状が良くなっています。
コツは、意識しづらい骨盤底筋の動きをつかむことです。
すぐには感じることができないかもしれませんが、続けるとわかるようになります。
私が今日紹介するのは、ダンサーのための骨盤底筋トレーニングです。
バレエやダンスをする時、コアとよばれる体幹をしっかりさせるため、骨盤底筋はとても大切な役割を果たしています。
イスキアル・スクイーズの良いところは、外からは何もしてないように見えることです(笑)
誰にもバレずにトレーニングできます。
このほかに、ネットで調べると色んなトレーニングが載っているので、好きなものを選んでぜひトライしてみてくださいね！
ではさっそく、トレーニングしてみましょう！
イスキアル・スクイーズ
下のイラストをごらんください。
準備
・脚と股関節を若干ターン・アウト(外に開く)させてイスに座る。
(坐骨は、座る時にイスと接する、おしりの下にある左右の骨です。)
・骨盤をまっすぐするように意識する。
・腕を体の前で組んで、ゆっくり息を吸う。
やってみよう！
- 息を吐きながら、骨盤底筋を意識して左右の坐骨を引き寄せる。
- 息を吸いながら、骨盤底筋をリラックスさせる。
筋肉がゆるむのを感じる。 - 10〜12回くり返す。
ポイント！
- 肺から強制的に息をはくと、腹内圧が高まります。腹内圧が高まると体幹をしっかりたもつことができます。
コアの筋肉の安定性を高めるために、鼻からしっかり息をはきましょう。 - トレーニング中は、恥骨と尾骨も引き寄せるように意識しましょう。
いかがでしたか？
骨盤底筋は２０～３０代から衰えはじめると言われています。
まだ症状がない人も、ぜひ予防のためにトレーニングをはじめてくださいね！
そしてもし、まわりに尿もれや子宮脱で悩んでいる人がいたら、ぜひこのトレーニングを教えてあげてください。
イラスト de ツボ押しシリーズ
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